9 他人の恋に酔いしれて |
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・・・船外に出て、パーティーを開く一同・・・ ホリー:ノッてます。首だけでイッてます。イェ〜イ! リスター:あ〜、みんなストップ! ソーセージが焼けたぜい! ホリー:やはり、たまには外に出てハメを外すべきですね。 リマー:さっきからムチャクチャ飲みまくってるのに、これっぽちも酔わない。理性がジャマしてる。 リスター:へべれけで踊ってたくせに。 キャット:あれが踊りだ? ケツに火つけてやった方が踊りになるぜ! ホリー:もうそろそろ月がしずみますよ。 リスター:じゃあ、さっそく乾杯しよう! 諸君。ここに我々の仲間、リマーの一周忌を祝って、かんぱ〜い! リマー:死んだぞ! 文句あっか? ![]() |
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リマー:ああ、飲み過ぎた。 目玉焼きサンドをくれ。リスター:チリソースをかけてね。 絶対効くよ。 リマー:はらわたを食べてるような、エグイ味だな。 リスター:2日酔いには効くぜ。どんな2日酔いもこれでスッキリ。 リマー:オマエだな。このサンドイッチはオマエだよ。 オマエは普段はなんの取り柄もない男だ。まるでこの目玉焼きサンドみたいにな。おまけにチリソースなんか正気じゃとても喰えたもんじゃない。なのに、飲み過ぎには良く効く。 そこんところが普段はなんの役にも立たないオマエと同じだって言ってるんだよ。 ひきかえ、私はどうだ? 中身はもう、最高。規律があって、清潔好きで、仕事熱心。常に人の役に立つ。 なのに、ペットのオウム以外はみんな私の事を毛嫌いしていた。そのオウムさえいなくなっちまった。どうしてだ。 リスター:アンタが嫌な奴だからじゃな〜い? 人のために時間つくった事ないじゃん。 つきあいより仕事、仕事で。 リマー:オマエ、私が今まで何回 H をしたか知ってるか? リスター:知りたくないよ。 リマー:教えたいんだよ。 言っちゃうぞ。今言っちゃうからな。 リスター:言っちゃってみ。絶対後悔するよ。 リマー:1回だ! 1回だけだ。 リスター:バカヤロウ! それ以上言うな。明日、自殺したくなるぞ。 リマー:イボンヌ・マグルーダ。 ボクシングの女チャンピオンと1回だけおまぐわりになったぞ。 リスター:それは、出会いが無かったからでしょ? リマー:そう、その通りだ。運命の女性と出会った事など一度もなかった。加えて、現在の地球には人類はもういないかもしれない。プラス、私はすでにこの世の物じゃない。てことは、今後出会える可能性は限りなくゼロに近い訳だ。 リスター:アンタは、女より出世を選んだんだろう? だったらしょうがないじゃん。 リマー:そうだ、その通りだ。さすが2日酔いに効くゲテモノサンドイッチみたいな男だけのことはあるよな。 でもなリスター。本当の本音を言うなら、人生、出世じゃない。勤続ウン十年の勲章だっていらない。水泳の免状だって、安眠枕だってなんだってやるぞ。もし誰かが、この私を愛してくれるなら・・・ 私は小さな迷った羊〜愛しい人が見つけてくれたなら〜人生を楽しめるのに〜 ・・・悲しく歌うリマー・・・ リマー:誰かと歌いたかったな、でも、誰にも会わなかったからな、1人で歌うっきゃないか。 ウ・・ウウ・・・・・・泣き出すリマー・・・ ![]() |
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・・・翌朝・・・ リマー:昨夜は、まんまとひっかかったな、リスター。マグルーダのギャグだ。すっかり本気にしていたな ・・・安眠枕やるから誰にも言わないでくれ、一生のお願い! リスター:あ〜、足がいて〜! ・・・リスターとキャットの足が骨折していた・・・ リマー:いつやったんだ? リスター:知らないよ。起きたらこうなってた。 ・・・ジグソーパズルも完成していた・・・ リスター:今日は日曜だよな? だけど時計は木曜になってる。 日記も4日分とんでる。 リマー:つまり4日間が無くなってしまった・・・。 キャット:冷蔵庫の後ろだよ。なんか無くしたら、大抵あそこにあるよ。 ホリー:この謎の事態には理由があるはずです。 リスター:ブラックボックスは? ブラックボックスは全てを記録してるよね。 ホリー:ええ、そうです。今出します。・・・ありません! 無くなってます! いや、待って、追跡できますよ。ボックスはシグナルを出しているはずです。 ![]() |
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| ・・・ブラックボックスを探し、ある惑星に降り立ち、でかい足跡を発見する・・・ キャット:なんなんだ、こりゃあ? 信じられねえ。 こんなデカ足、見たことねえよ。これじゃあ、特注の靴しか履けねえじゃん。 リスター:ぶったまげたなあ! オレ達の足の何倍あるだろ? これで踊ってみ。ゴジラが襲撃に来たと思うよ。 いくつもある。 あっちに続いている。 リスター:ウソ!マジかよ! 何これ? 墓石だよ。何か書いてある・・・「リサ・イエーツに捧げる」? リマー:リサ・イエーツって誰だ? リスター:オレの昔の彼女だよ。昔オレがエラ〜イ熱くなった娘。 石の下は・・・あった!ブラックボックスだ。 土曜日から見てみよう・・・ |
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・・・パーティーの晩、リマーが泣き寝入りした後・・・ キャット:なんなの、この部屋?リスター:ホログラム・シュミレーションルーム。 リマーを創っている場所だ。 キャット:何やってんの? リスター:オレの記憶を入れてんの。オレ、リマーにいい物をプレゼントしてやるんだ。 今まで人生で習った事全部。で恋愛の思い出だけ、あの8ヶ月だけを取り出して、リマーの中に入れる。そうすりゃあ、リマーは自分が恋愛したと思う。 キャット:昔の女をくれてやる訳? リスター:それも最高の。リサ・イエーツ。 キャット:リマーは本当にあった事だと思っちゃう訳か。 すっげえプレゼントじゃ〜ん。 あいつなんかハンカチで十分なのに。 |
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・・・リサの思い出を入れられたリマー・・・ リスター:ノッてるねえ?リマー:それは、人生は素晴らしいからだ! 恋をしたことのない奴にはワカランよ! リサこそ我が命! リスター:リサって誰? リマー:誰でもいいだろ。昔、私に夢中だった女、とだけ言っておこう。 あの年は燃えに燃えた年だったなあ。 3月まで土星でメンテナンスを学んでいた私は、なぜか突然リバプールに行って生活を一変させた。酒は飲むは、タバコは吸うは、の怠惰な日々の中で、いとしのリサと出会った。音楽の趣味もガラっと変わって、耳をふさぎたくなるようなロックばかり聴いていたっけなあ。 リスター:誰でも恋をすると、オカシクなるから。 リマー:そうなんだよ。私も彼女に夢中だったのに、なぜかそのうち、離れようとしたんだ。・・・まだ若いから、1人の女性にしばられるのは嫌だとかほざいていた。 リスター:だってさ、他の娘ともつき合いたいだろ? リマー:そうだ。他の娘ともつき合いたいとも言った。なんで言ったんだろう? どうかしてた。あんな素晴らしい女性、2人といない。 リスター:ああ、そうだよな。どうかしてた。 リマー:恋人で、友達で、美人で、女神のような・・・。 リスター:けっこうお茶目で・・・。それに、あのボディ〜! リマー:リスター、なんでオマエが知っているんだ? リスター:いや、あの、想像しただけ。 ![]() |
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リマー:死ね! 薄汚い間男め!手紙を見つけた! リスター:え!? 何の手紙? リマー:とぼけるな! リサからの手紙だ! キサマもつき合っていたんだろ? リスター:ああ、やばい。 リマー:私がリサと会っていた日は必ずオマエもアイツに会っていた。私に隠れてだ! それだけじゃない。あろう事か、私がデートしたのと同じ場所にリサを連れていき、同じ事をやっていたんだ。 浮気女め! 信じられない!・・・でも、二股かけるような、そんな女じゃないのに。 リスター:違うって、これには訳があんの。リサは二股かけてた訳じゃない。 アンタとはつき合っていない。 リマー:私とつき合っていない? もう少しマシな言い訳はできないのか? リスター:ホログラム・シュミレーションルームに行って、オレの記憶をアンタに入れた。 プレゼントしたんだ。アンタに良かれと思って。 リマー:なんだと? では、オマエは自分の恋の想い出をプレゼントとして私にくれた?こんな侮辱があるか? 私が死ぬ程愛した女が好きだったのは私ではなく、オマエだった・・・。 |
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・・・ドワーフの屋上にて・・・ リスター:恋ができたからいいじゃん。男として自信もついただろ? 恋の思い出ができたんだ。それはいい経験だよ、ホント。 つき合ってても何故か別れちゃう。それが分かっただけでも絶対プラスだよ。 これで普通の男なみになったと思ってさ。リマー:もうこんな気持ち耐えられない! リスター:そう、辛いのも恋だよ。 だってさ、泣きもせず、笑いもせず、なんのハプニングもない人生なんてアメーバと同じじゃん。アメーバになりたいの? リマー:この痛みをすぐに消したい! 元に戻してくれ。 リスター:分かったよ。じゃあ4日分消しちゃおう。そうすりゃあ、リサも消える。 リマー:でもオマエは知っている。キャットもホリーも。 リスター:じゃあ、記憶も土曜から消すよ。 リマー:ブラックボックスは? あれは壊せない。 リスター:じゃあ宇宙に捨てるよ。月かどっかに埋めちゃえば大丈夫。な? |
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・・・ブラックボックスを埋めに行く、リスターとキャット・・・ キャット:なんで墓石なんて置く訳?リスター:リマーは何かを葬り去りたいんだよ。アイツなりのケジメだろ? キャット:あ〜、もうダメだ。一度落とすよ! 落とすよ! 置いて! ・・・墓石を落とし、地面に跡がつく・・・ キャット:痛〜! なんだこりゃあ! 骨折れた! 骨! ・・・墓石を足の上に落とし、骨折する2人・・・ リスター:よし、終わった。全員の記憶を消そう。 |
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